「最近、家を建てるお金がずいぶん高くなった」と感じている方は多いのではないでしょうか。実際に、2020年代以降の住宅価格は急激な上昇傾向にあり、新築一戸建てを検討している方にとって頭の痛い問題となっています。その背景にあるキーワードのひとつとして、ナフサショックが挙げられます。ナフサとは、石油を精製する過程で得られる原料の一種で、さまざまな建築資材トルツメに深く関わるものです。このナフサ不足、価格高騰が、注文住宅価格高騰に影響を及ぼしていると考えられます。ただし、すべての住宅会社が同じように影響を受けているわけではありません。使用する建材の種類や調達ルート、設計思想によって、価格への影響度には大きな差が生まれます。この記事では、ナフサショックの仕組みから、住宅価格高騰の実態、そして価格上昇の波に左右されにくい工務店を選ぶための視点まで、わかりやすく解説します。価格が高騰しているいまだからこそ、工務店選びで何を見るべきかを整理しておくことが重要です。今後の家づくりを考えるうえで、ぜひ参考にしてみてください。目次ナフサショックとは?「断熱材が入荷できない」「配管パイプの値段が3割以上上がった」「次の入荷時期が読めない」——そんなニュースや現場の声を耳にしたことはないでしょうか。住宅業界では今、建築資材の不足や価格高騰が深刻な問題となっています。実はこの状況、家を建てようとしているユーザーにとって他人事ではありません。資材が手に入らなければ工期が延び、値段が上がれば建築費に直結します。その根っこにある原因のひとつが、ナフサショックです。ナフサとは石油を精製する過程で生まれる化学原料で、断熱材・配管・接着剤・防水シートなど、住宅に使われる多くの建材の製造に欠かせない存在です。このナフサ価格が急騰したことで、建材コストが連鎖的に上昇しています。「なぜ家が高くなっているのか」を理解するうえで、まずナフサとは何かを知っておくことが大切です。ナフサとは何かナフサとは、原油を蒸留・精製するときに得られる液状の炭化水素混合物を指します。「粗製ガソリン」とも呼ばれ、プラスチック・合成ゴム・合成繊維など、さまざまな化学製品の原料として世界中で使われている素材です。石油化学産業の「基礎原料」とも言える存在であり、その価格変動は幅広い製品コストに影響を与えます。近年は中東情勢の不安定化や原油産出量の調整、円安の進行などが重なり、ナフサ価格は高止まりの傾向にあります。家づくりとは無関係に思えるかもしれませんが、実は建築資材の多くがナフサを原料とした製品に依存しているのです。なぜ住宅業界に影響するのか住宅を建てる際に使われる材料のうち、石油由来のものは思いのほか多くあります。代表的なものとして、断熱材・防水シート・サッシのパッキン・接着剤・塗料・配管などが挙げられます。特に発泡系断熱材(ウレタン・EPS・XPS)は、ナフサを原料とするポリオール・イソシアネートなどの化学物質から製造される素材です。そのため、ナフサ価格の高騰がダイレクトにコストへ反映されやすいと言えるでしょう。住宅1棟に使われる断熱材の量は相当なものであり、原料コストの上昇が積み重なれば、住宅全体の価格を押し上げる要因になり得ます。住宅価格高騰との関係国土交通省が公表しているデータによると、2020年以降の新設住宅の建築工事費は一貫して上昇傾向にあります。その要因は複合的で、ウッドショック(木材価格の急騰)、半導体不足によるサッシや設備機器の供給遅延、そしてナフサショックに端を発する石油系建材の値上がりが重なった結果と言えるでしょう。ウッドショックによる輸入材の価格高騰はピーク時に比べてやや落ち着いた面もありますが、国産材を含め木材価格は引き続き高水準で推移しており、石油系建材の価格とともに建築コストを押し上げる要因が続いています。建築費全体に占める断熱材・防水材・仕上げ材などの割合は決して小さくありません。そのため、ナフサ価格の動向が住宅価格に与える影響は、今後も続くと考えられます。家を建てることを検討している方にとって、この現実はしっかりと把握しておきたいポイントです。参照元:国土交通省「建築着工統計調査」なぜ工務店によって影響度が異なるのか住宅価格の高騰は業界全体の課題ですが、その影響度は工務店によって大きく異なります。石油系建材にどれだけ依存しているか、どんな調達ルートを持っているかによって、コスト増をどこまで吸収できるかが変わってくるのです。この違いを理解することが、工務店選びの重要な判断軸になってきます。石油由来建材への依存度の違い工務店が使用する建材の選定方針は、会社によって大きく異なります。石油由来原料を多く使う建材に頼っている会社ほど、ナフサ価格の影響を受けやすい傾向にあります。一方で、木材・漆喰・珪藻土・和紙・自然石などの自然素材を積極的に採用している工務店は、石油系建材への依存度を相対的に抑えやすいと言えるでしょう。自然素材は価格が安定しやすく、ナフサショックのような化学原料の価格変動の波を受けにくい点も特徴です。建材選定の方針は、会社のホームページや施工事例、営業担当者との会話を通じて確認しておきましょう。断熱材による違い断熱材は、ナフサの影響を特に受けやすい建材のひとつです。現在、住宅に使われる断熱材は、大きく「発泡系」と「繊維系」に分けられます。発泡系断熱材には、硬質ウレタンフォーム・EPS(ビーズ法ポリスチレンフォーム)・XPS(押出法ポリスチレンフォーム)などがあります。これらはいずれも石油由来の化学物質を主原料としているため、ナフサ価格が上昇すると製造コストが上がり、住宅価格にも影響しやすい構造です。一方で、繊維系断熱材であるグラスウールやロックウールは、ガラス繊維や岩石・スラグを原料としており、石油への依存度がはるかに低い素材と言えます。特にロックウールは防火性・吸音性にも優れており、長寿命住宅との相性が良いとされています。断熱材の種類を確認することは、工務店のコスト安定性を見極めるうえで重要な指標となるでしょう。建材調達ルートによる違い同じ建材を使っていても、どこからどのように仕入れているかによってコストや供給安定性は変わってきます。大手ハウスメーカーは資本力を背景に大量一括仕入れを行い、単価を抑えることができます。中小の工務店では仕入れ量が限られるため、価格交渉力が弱くなりがちです。ただし、地域に密着した工務店の中には、地元の製材所や資材業者と長年の信頼関係を築き、独自の安定調達ルートを確保しているところもあります。また、木材については国産材・地域材を積極的に使用することで、輸入材価格の変動リスクを回避している工務店も存在します。調達力の安定性は、会社の実績年数や地域とのつながりを見ることで、ある程度推測可能です。住宅価格高騰時代に確認したい5つのポイント家を建てるときに価格ばかりに目が行きがちですが、高騰時代だからこそ「何を基準に選ぶか」がより重要になってきます。ここでは、工務店を選ぶ際に特に確認しておきたい5つのポイントをまとめました。これらを押さえることで、後悔のない家づくりに一歩近づくことができるでしょう。断熱材の種類断熱材は住宅の性能に直結する重要な要素です。前述のとおり、発泡系と繊維系では石油依存度が大きく異なりますが、それだけでなく断熱性能・耐久性・防火性能なども異なります。光熱費に直接影響する断熱性能は、長期的なランニングコストを大きく左右します。工務店に「どの断熱材を使っているか」「なぜその断熱材を選んでいるか」を確認することは、その会社の設計思想や素材へのこだわりを知る手がかりです。表面的なスペックだけでなく、素材選びの理由まで聞けると、より深い比較ができるでしょう。自然素材の活用状況漆喰・珪藻土・無垢材・和紙クロスなどの自然素材は、石油系建材と比べて価格変動リスクが低いだけでなく、居住環境の質を高める効果も期待できるでしょう。調湿性・吸放湿性・抗菌性などの機能を持つ素材も多く、健康的な室内環境づくりに貢献します。ただし、自然素材は職人の技術力が仕上がりに大きく影響する点に注意が必要です。「使っている」だけでなく、「どのように使っているか」「施工実績はどのくらいあるか」まで確認しておきましょう。施工事例の写真や完成見学会などで実際の仕上がりを見ることも、判断するうえで大きな材料になります。耐久性への考え方住宅の耐久性は、長期的なコストパフォーマンスを大きく左右します。国が定める長期優良住宅の認定基準では、構造躯体の耐久性として75〜90年以上の品質維持が求められています。そのため、この基準を満たす設計・施工力を持つかどうかは、重要な判断基準です。木造住宅の場合、乾燥材の使用・通気工法の採用・土台・柱の防蟻処理などが、住まいの耐久性を保つうえでカギを握ります。また、構造材に含水率の低い乾燥木材や銘木材を使用しているかどうかも、確認しておきたいポイントです。耐久性の高い家は、将来的な修繕費の削減や資産価値の維持にも直結するでしょう。〇合わせて読みたい記事家の耐久性を高めるためのポイントやメンテナンス方法について解説メンテナンスコスト建築費だけを比較して安い会社を選ぶと、後からのメンテナンス費用で大きな出費が発生することがあります。外壁・屋根・防水などの素材や施工品質によって、次回のメンテナンスまでの期間が大きく変わるのです。例えば、塗り壁(漆喰・モルタルなど)は初期費用がかかる場合もありますが、適切な施工であれば塗り替え周期が長く、長期的には割安になることもあります。工務店に対して「定期メンテナンスのスケジュールはどうなっているか」「どのくらいの周期で費用が発生するか」を事前に確認しておくことで、総コストの見通しが立てやすくなるでしょう。価格だけで選ばないこと住宅価格が高騰している時代だからこそ、目の前の金額だけで判断してしまいがちです。しかし家は、購入後30年・40年にわたって使い続けるものです。建築費はあくまで「入口のコスト」であり、光熱費・修繕費・資産価値まで含めたトータルコストで比較することが本質的な選択につながります。工務店選びにおいては「安く建てられるか」と同時に「どれだけ長く安心して住めるか」を問いかけることが大切です。複数の会社に見積もりを依頼し、金額だけでなく仕様・素材・保証内容・アフターサービスまで総合的に比較することが、後悔しない家づくりへの近道と言えます。長く住める家ほど将来コストを抑えられる住宅の「価値」を考えるとき、建てるときのコストだけを見ていては不十分です。長寿命住宅という考え方は、初期費用だけでなく住んでからの費用・快適さ・資産価値まで含めて家を評価する視点です。ここでは、長く住める家がなぜトータルで得になるのかを具体的に確認していきましょう。建築費だけでは比較できない「A社は坪単価60万円、B社は坪単価75万円だからA社が安い」というような単純比較は、住宅選びの落とし穴になりがちです。住宅の総コストは、建築費だけでなく、光熱費・修繕費・ローン金利・保険料・将来の売却価格などを合計して初めて見えてくるものです。断熱性能が高い家は暖冷房の効率が良く、毎月の電気代・ガス代を大幅に抑えられる可能性があります。仮に月3,000円の光熱費削減ができれば、年間3万6,000円、30年間では約108万円の節約になります。建築費の差額がこの節約額以下であれば、高性能な住宅を選んだほうが、長期的には合理的な判断と言えるでしょう。光熱費光熱費は家族構成や生活スタイルにもよりますが、住宅の断熱性能・気密性能・窓の仕様・設備の効率によって大きく変わります。高気密・高断熱住宅では、夏の冷房負荷・冬の暖房負荷ともに低減でき、一般的な住宅に比べて年間光熱費が数万円〜十数万円変わるケースもあります。UA値(外皮平均熱貫流率)は住宅の断熱性能を示す数値で、数値が低いほど性能が高いことを意味します。2025年4月から省エネ基準への適合が義務化されたことで、住宅の断熱性能は業界全体で底上げが進んでいます。それでも、基準を上回る高性能な家を建てることが、光熱費を長期的に抑えるうえで大きなアドバンテージになることに違いありません。修繕費住宅は定期的なメンテナンスが必要であり、外壁塗装・屋根補修・防水処理・設備の交換など、築10〜20年を目安に大きな出費が発生します。国土交通省の調査でも、住宅の維持管理・修繕費用は、生涯コストの中で相当な割合を占めることが示されています。構造材・外壁材・屋根材の品質が高く、耐久性に優れた住宅は修繕サイクルが長くなり、結果として修繕費の総額を抑えやすいと言えるでしょう。木造住宅でも、高品質な乾燥木材や適切な防腐・防蟻処理が施された家であれば、数十年単位での維持コスト削減が期待できます。「初期投資をどこに使うか」という考え方が、将来的な修繕費の大小を左右するカギを握ります。資産価値しかし近年は、性能や品質を重視した住宅の資産価値が見直されている状況です。長期優良住宅の認定を受けた住宅は、固定資産税の減額や住宅ローン控除の拡充といった税制上の優遇を受けられます。さらに、将来の売却時にも評価されやすい傾向にあるでしょう。また、自然素材や高品質木材を使った住宅には、経年変化によって味わいが増すという特性があります。適切にメンテナンスされた住宅であれば、長く価値を保ちやすいと言えます。住宅は一生に一度の大きな買い物であると同時に、家族の資産でもあります。長寿命住宅という視点は、将来の資産価値という観点からも、家づくりの重要な判断軸となるでしょう。谷川建設が考える持続可能な家づくり引用元:株式会社谷川建設公式HP会社名株式会社谷川建設住所〒852-8115長崎県長崎市岡町9-1TEL:095-848-3552大分支店〒870-0921大分県大分市萩原2-6-7TEL:097-574-7420公式サイトURLhttps://tanigawa-group.com/housing/ここまで、ナフサショックの影響と工務店を選ぶための視点を整理してきました。最後に、こうした時代の流れに対して独自の哲学を持って家づくりに取り組んでいる工務店のひとつとして、谷川建設の考え方をご紹介します。価格高騰時代における工務店選びの参考として、具体的な取り組みをご覧ください。木曽檜へのこだわり谷川建設が構造材として採用しているのが、木曽檜(きそひのき)です。木曽檜は、長野県・岐阜県の木曽地域で育つ国産の高級材で、油分が多く、腐りにくい・狂いにくいという特性があります。また、独特の芳香成分によって、シロアリや害虫を寄せ付けにくい効果もあるとされています。そのため、住宅の長寿命化に貢献する素材として評価されている木材です。輸入木材の価格変動に左右されにくい国産材を使うことは、ナフサショックとは別の意味でもコスト安定性につながるでしょう。何百年もかけて育った木材を使うという発想は、「長く住める家」への本気度を示すものと言えます。ロックウール断熱材の採用谷川建設では、断熱材としてロックウールを採用しています。ロックウールは、玄武岩などの岩石や製鉄スラグを高温で溶解・繊維化した無機繊維系断熱材です。石油系原料を使わないため、ナフサ価格の変動による影響を受けにくい点が大きな特徴と言えるでしょう。さらに、ロックウールは不燃材料として認定されており、万が一の火災時にも延焼を防ぐ効果が期待できます。吸音性にも優れているため、室内の静かな住環境づくりにも役立つ素材です。断熱性・防火性・吸音性を兼ね備えた素材を選んでいる点は、住まいの快適性と安全性を長期的に確保しようとする姿勢の表れと考えられます。自然素材を活かした住まい谷川建設の住まいでは、木材だけでなく漆喰・珪藻土などの自然素材を内装にも積極的に取り入れています。漆喰は石灰岩を原料とした左官材で、調湿・消臭・抗菌の効果があるとされています。化学物質を多く含む既製品クロスと比べて、室内空気環境の質を高める効果が期待できる点が自然素材の魅力です。自然素材の仕上げは職人の手仕事によるものであり、量産品にはない質感と温かみが生まれます。素材そのものの力を活かした家づくりは、住む人の健康にも配慮した選択と言えるでしょう。100年先を見据えた家づくり谷川建設のものづくりの根幹にあるのは、100年先を見据えた家づくりという思想です。使われる素材・構造・施工のすべてにおいて、短期的なコスト削減より長期的な品質の維持を優先する姿勢が貫かれています。木曽檜の構造材・ロックウール断熱材・自然素材の内装という組み合わせは、いずれも「長く使える」「経年変化に強い」「補修・修繕がしやすい」という共通点を持っています。住宅価格高騰の時代にあって、初期費用だけを安くすることより「何十年も安心して住み続けられる家」を届けることへのこだわりが、谷川建設の家づくりの軸となっているでしょう。谷川建設で家づくりをしたい!と思った方はまずは谷川建設の家づくりを覗いてみてはいかがでしょうか?谷川建設の公式サイトを覗いてみるより詳しく谷川建設を知りたい方はこちらの記事もおすすめです。谷川建設の評判・坪単価は?大分で選ばれる理由を解説まとめナフサショックをはじめとする建築資材の価格高騰は、住宅業界全体に影響を与えています。しかしその影響度は、工務店が使う素材・調達ルート・設計思想によって大きく異なります。住宅価格高騰時代だからこそ、見ておきたいのは建築費の安さだけではありません。「何を使って建てるか」「どれだけ長く住めるか」「将来の修繕費や光熱費はどうなるか」を含めたトータルで家の価値を判断することが、本当に後悔しない家づくりへとつながります。発泡系断熱材のような石油依存度の高い素材より、ロックウールのような無機繊維系断熱材を採用している工務店は、原料価格の変動に左右されにくい安定した家づくりができます。また、木曽檜のような高品質な国産材や自然素材を活かした住まいは、耐久性・快適性・資産価値のすべてにおいて長期的な優位性を持ちます。キャンペーンの安さや広告の華やかさだけで決めるのではなく、素材の選び方・施工への姿勢・長期的な考え方を持つ工務店を見極めることが、これからの時代の家づくりでは一層重要になってくるでしょう。家は建てて終わりではなく、家族が何十年もかけて育てていくものです。その土台となる工務店選びを、ぜひ丁寧に行ってみてください。当メディアでは、次の記事もよく読まれています。ぜひ参考にしてください。UA値とは?大分県で高断熱住宅を建てるための基準と選び方【2026年版】パッシブデザインのメリット&デメリットから見る省エネ住宅の可能性【2026年版】100年住める家の特徴と建て方|耐久性と資産価値を両立する住宅設計